ギネスも認定、世界一気の長い科学実験『ピッチドロップ』



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科学の発達には実験が欠かせません。世界中で今もさまざまな実験が繰り返し行われていますが、中にはとても風変わりなものもあります。

すでに90年以上継続し、さらに実験完了まで100年はかかるという気の長ーい実験、『ピッチドロップ』を紹介します。

■ピッチドロップってなに?

世の中には非常に粘性が高く固体のようにしか見えないが、構造的には液体であるという物質が存在します。

そのような物質を『ピッチ』と呼びます。身近なところにあるピッチとしてはアスファルトが挙げられます。

『ピッチドロップ』とは、このような粘性の極めて高い物質が液体として振る舞うことを実際に証明するために行われる、極めて長時間を要する実験です。

オーストラリアのクイーンズランド大学で現在行われているピッチドロップの実験は、1927年の実験開始からすでに86年が経過、実験完了までにはさらに100年はかかるだろうと言われています。

この実験で使用されている『ピッチ』は歴青という、化石燃料から作られる物質で、一般的には船舶の防水や道路の舗装などに利用されているものです。

歴青はガラスの漏斗に収められ、ビーカーにしたたり落ちる様子が常時監視されています。

■トーマス・パーネル教授

漏斗の中の歴青は、約10年周期でしたたり落ち、現在までに8滴目までが確認されています。

一滴目が落ちたのは、1938年のことでした。

実験を始めたトーマス・パーネル教授は1948年に死去。生存中に3回、しずくが落ちる瞬間を見る機会がありましたが、結局その目で確認することはできませんでした。

実験を引き継いだジョン・メインストーン博士も、自身の目でその瞬間を確認する機会にはついに恵まれず、2013年8月に脳卒中でこの世を去ってしまいました。

現在では3台のウェブカメラがこの実験を常時監視して、9滴目が落ちる瞬間を待ち受けているということです。

■おわりに

実験開始から完了まで約200年を要するというこの実験、あまりの長さに気が遠くなりそうです。

科学とはもしかすると忍耐の学問、なのかもしれませんね。

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