新説? デタラメ? 人間に最も近い類人猿は?



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類人猿とは、猿の仲間の中でも特に人間に近いとされる種類を指す言葉で、その多くは高度な社会性を有しています。

人間に最も近い類人猿はチンパンジーだというのが定説ですが、近年、この定説を覆す驚きの研究結果が発表され、学会で物議を醸しました。

果たしてそれは、どのような学説なのでしょうか?

 

●人間とチンパンジーの遺伝子は96%まで同じ

類人猿は大型と小型の2種に大別され、現生しているものとしてはそれぞれ以下の通りに分けられます。

●小型類人猿:テナガザル科(テナガザル・フクロテナガザル)
●大型類人猿:ゴリラ・オランウータン・チンパンジー・ボノボ(+ヒト)

ボノボとは、チンパンジーより小型の近似種で、知能はチンパンジーよりも高いと言われる類人猿です。

かつてはピグミーチンパンジーと呼ばれていました。

大型類人猿は更にアフリカ類人猿とアジア類人猿に分けられます。

ゴリラ、チンパンジー、ボノボはアフリカ類人猿に含まれています。

アジア類人猿に属するのは、現生種としてはオランウータンが唯一存在するのみとなっています。

2005年にチンパンジーのゲノム配列の解析が行われ、その構造は遺伝学的に人間と96%まで同じことが判明しました。

現在、チンパンジーは最も人間に近い類人猿と認識されています。

しかし、そのゲノム解析の結果に異議を唱え、別の説を唱える研究者もいます。

 

 
●実はオランウータンの方が人間に近い?

2009年に発表されたアメリカ・ニューヨーク州にあるバッファロー科学博物館のジョン・グレハン氏とペンシルバニア州ピッツバーグ大学のジェフリー・シュワルツ氏の主張によれば、チンパンジーのゲノム解析に関する件の研究データは、人間とチンパンジーの遺伝子のごく一部しか検査しておらず、データそのものの信ぴょう性にかけるとのことです。

更に、この解析では人間・チンパンジー以外の動物にも共有されていると思われる部分も含まれてしまい、どこまでが人間とチンパンジーの類似を示しているかは疑わしいとも主張しています。

一方で、両氏は類人猿と人間の遺伝的な一致ではなく、身体構造の類似性に注目、チンパンジーと人間の身体構造上の類似点は2箇所しか確認されないのに対し、ゴリラは7箇所、オランウータンは28箇所に及ぶということを確認したと言います。

結果として、両氏はオランウータンこそが、人間に最も近い類人猿だと結論づけています。

従来の説を覆す大胆な仮説ですが、学会ではこの説を支持する声はほとんどありませんでした。

それは、この仮説を認めてしまえば、人類の進化に関する定説にまったく反する学説となるからです。

今の人類がアフリカにいた類人猿を共通の祖先とし、そこから世界へと広がっていったというのは、もはや科学上の常識となっています。

対して、オランウータンはもともとアジア原産の類人猿であり、人類に近しい存在と見なすには大きな問題が生じてしまうのです。

結局、この説は極端な仮説として、多くの支持を集めることはできませんでしたが、進化というものを研究する時、どういった視点から考えるべきかを見直す契機としては重要であったと言えるかもしれません。

 

■おわりに

確かに遺伝子的にはともかく、人間とチンパンジーってあまり似ているとは思えませんよね。

動物の進化って不思議ですね。

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