音波で物体が中に浮く? 東大研究チーム、3次元操作に成功



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音波の力を使って小さな物体を浮揚させるというアイデアは1940年代から検討されているもので、発想としては良く知られるものです。

東大の研究チームが音波浮揚の技術を使い、超音波で浮上させた物体を上下左右、あらゆる方向に自在に動かす実験に成功しました。

 

●音波の振動が物体を浮揚させる

音波が、物体の振動によって生じていることは良く知られています。

ピンポン球をスピーカーの上に起き、スピーカーを鳴らすことでそのピンポン球が跳ね上がる実験を見たことのある方も多いでしょう。

この原理を応用し、物体を音波で浮揚させようというのが、『音波浮揚』の技術です。

しかし、音波で物質を浮揚させることには限界があり、また微細で精密な調整が必要となることから、その研究は長く下火になっていました。

近年の電子機器の発達でより、微細で精度の高い音波調整が可能となったことから、この技術が見直されつつありますが、実績を焦ってアリやハチ、あるいは魚などの(自ら動く)素体による実験成果を誇張する者も後を立ちません。

落合陽一氏を中心とする開発チームは、285個もの音響トランスデューサー(変換器)を組み込んだ超音波スピーカーを用い、浮揚させたプラスチック製のビーズを3次元的に操作させることに成功、世界的にも注目を浴びています。

 

 
●薬品開発への応用が期待される技術

このシステムは、4基のスピーカで囲んだ空間でその間に置かれた物体を浮揚、操作するものです。

スピーカーにはトランスデューサーが組み込まれ、人間の可聴領域外の音波を発生させ、物体を操作します。

トランスデューサの配列はちょうど格子状の音波の頂点を空間に作り出します。

つまり、スピーカーの間に置かれた物体は、この音の頂点に支えられる形で空中に浮揚し、トランスデューサの出力をコントロールすることでその頂点を操作して物体を上下左右に動かすわけです。

音波浮揚の技術はさまざまな分野への応用が可能ですが、特にその応用が期待されているのが超高純度医薬品の研究開発の分野です。

空気中に液体の試薬を直接浮かべ、これを操作することができれば、結晶化や不純物の混入を避けて分析することが可能となり、医薬品の開発に大きく貢献することでしょう。

研究論文にはこの技術を無重力下で利用する可能性にも言及しており、宇宙ステーションでの、極めて純度の高い医薬品開発の実現の可能性も示唆しています。

 

■おわりに

なんの支えもない状態で、ビーズが上下左右に動く映像は、ちょっと不思議な感じもしますね。

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